2024年に9月27日にDELLのモニター「AW3423DWF」を購入しました。初めて使用する有機ELのウルトラワイドディスプレイは、画質はもちろん、作業領域も広くとても満足していました。
しかし、ある日ステラーブレイドを遊んでいた時ロード画面で「なんか画面の明るさが左右で違くね?」と思いました。

いつもブラウザを表示している部分が焼き付いてしまいました。私はブログの記事を書くときブラウザを2つ表示させて、左のブラウザで記事を書きつつ、右側のブラウザで情報の収集をしているのが原因だと思います。
画像では分かりにくいですが、画面下のタスクバーの部分も焼き付いています。私は毎日PCを8時間以上使用しているので、画面が焼き付いてしまったのです。
しかしDELLのサポートセンターに連絡したところ、無料で交換品を送ってくれることになりました。
届いたときに「なんか箱が違くね?」と思いました。ちなみに箱に傷がありますが、交換品用の箱なのでこんなものでしょう。

中を開けてみると「AW3423DWF」ではなく、新モデルの「AW3425DW」だったのです。まさか、新モデルの「AW3425DW」が届くと思っていなかったので、とてもうれしかったです。DELLのサポートは神です。
ということで、DELLのサポートと最新モニターAW3425DWを使用した感想を書きます。
目次
製品スペック紹介:何がどう進化した?AW3425DWとAW3423DWFの比較
出典:Alienware 34 240Hz QD-OLEDゲーミング モニター - AW3425DW DELL 公式サイト | © 2025 Dell Inc.
スペック | AW3425DW(新) | AW3423DWF(旧) | 違い |
パネル | QD-OLED | QD-OLED | 焼き付き耐性向上 |
解像度 | 3440x1440 | 3440x1440 | 変更なし |
リフレッシュレート | 240Hz | 175Hz | より滑らかに |
応答速度 | 0.03ms | 0.1ms | 応答速度がさらに向上 |
ポート | HDMIx2、DP×1、USB-Ax1、USB-C×1 | HDMIx1、DP×2、USB-Ax4、ライン出力 | USBの数が減少し、ライン出力が廃止 |
HDR | Dolby Vision, VESA DisplayHDR True Black 400 | VESA DisplayHDR True Black 400 | Dolby Vision対応 |
消費電力 | 36.70 ~190 W | 34 ~200 W | ほぼ同じ |
重量(スタンドなし) | 5.09 kg | 6.27 kg | 軽量化 |
保証 | 3年間プレミアムパネル保証(焼き付き含む) | 3年間プレミアムパネル保証(焼き付き含む) | 変更なし |
パネルの性能に関しては、リフレッシュレートが240Hzに対応し、応答速度もさらに速くなりました。画質に関しては変化はないですが、寿命や耐久性が向上しているようです。
ポートはHDMIとDPの数が入れ替わっており、USBの数が4から2に減り、ライン出力もなくなりました。
さっそく開封してセットアップした
内容物は以下の通りです
- モニター
- スタンド
- 電源ケーブル
- DisplayPort-DisplayPort ケーブル - 1.80 m
- HDMI ケーブル - 1.80 m
- USB Type-A to Type-B 5Gbps ケーブル - 1.80 m
交換品だからか、電源ケーブルは海外用の3ピン仕様でした。
外見

正面の見た目は前モデルと同じです。モニターの下側にUSB-AとUSB-Cがそれぞれ1個あります。

前モデルの背面にはDPの横にUSB-Aが2個ありましたが、「AW3425DW」にはありません。画像下にはモニターの設定操作用のジョイスティックがあります。
また、旧モデルはモニター背面のポートを隠すカバーがありましたが、新モデルにはありません。
スタンド

スタンドは前モデルと比較して丸みを帯びたデザインになっています。私はモニターアーム派なのでスタンドの評価は割愛します。
なぜならモニターアームならデスク下のスペースを有効に使え、モニターを奥の方まで寄せることができるからです。
本体重量は前モデルと比べて1kg軽くなりましたが、それでも5kgあるのでモニターアームをデスクに固定した状態で、モニターを接続するのは止めましょう。落として壊す可能性があります。
モニターアームは「エルゴトロン LX」を使用しています。購入してから10年以上たっていますが、まったく壊れる気配がありません。耐荷重も11kgまでなので安定してます。
画質のレビュー:異次元の映像美は健在か、それ以上か
前モデルとの画質の違いは正直分かりませんでした。「画質に関しては変わっていないのかな」と思いました。
とはいえ元々画質に関して十分満足していたので特に気にしていません。
カメラの性能が低いので、分かりにくいかもしれませんが写真を撮りました。
ゲームでの体験
1.サイバーパンク2077
日中の街中を撮りました。様々な色の建物がありますが、色鮮やかに表示されています。

2.ステラーブレイド
画像だとわかりにくいですが、黒い部分はより黒く表示されているので、明るいシーンより暗いシーンの方が得意なモニターです。

ウルトラワイドに表示される高画質なゲーム画面は圧倒的
ただしゲームによってはウルトラワイドに対応してないものもあります。MODで対応できるパターンもありますが、UIなどの表示が崩れる可能性もあるので、公式で対応してくれるのが一番です。
映画の視聴には向いていない
アマプラなどはPCのブラウザでは画質が1080pに固定されてしまいます。ブラウザでも4kで見れると書いているサイトもありますが、間違いです。
またFireTVを接続しても、3440x1440に対応しておらず1920x1080までしか出力できないので、ウルトラワイドの意味がなく画質も落ちます。さらにこのモニターにはスピーカーがなく、ライン出力もないので音がでません。
まとめ
画質はきれいだけど映画を観るには向いていません。それが目的の人は別のモニターを買うことをおすすめします。
ゲーミング性能:240Hzの世界へようこそ
出典:Alienware 34 240Hz QD-OLEDゲーミング モニター - AW3425DW DELL 公式サイト | © 2025 Dell Inc.
映画視聴には向いていませんでしたが、ゲーム用途としては最高のモニターと言えます。ただし注意点もあります。
- 滑らかさ(240Hz): マウスカーソルがめちゃくちゃ滑らかに動きます。ただし175Hzとの違いは私には分かりませんでした。
- 応答速度(0.03ms): 遅延はありません。応答速度はTNパネルより優れています。サイバーパンク2077やRE2、RE4などをプレイしましたが、残像がまったくなく敵の視認性も良いです。
- G-Sync Compatible: ティアリングはありません。映像のズレはなく安定してプレイできました。
リフレッシュレートは240HzでTNパネル以上の応答速度、ティアリングもないので最高の環境でゲームがしたい方におすすめできます。
「ピクセルシフト」に注意
画面焼き付き防止機能で「ピクセルシフト」があります。数十分に一回映像が一瞬ズレます。私はあまり気になりませんでしたが、FPSで対戦中に映像がズレて負ける可能性があるので、ガチのFPSゲーマーには向いていないかもしれません。
焼き付きとDellの神サポートについて
焼き付きは怖くない?
私は毎日8時間以上PCを使用しています。主にブログの記事の作成やゲーム、YouTubeの視聴が主な用途です。普通の用途だと思いますが、また焼き付く可能性は正直あると思います。
DELLの保証は神
出典:Alienware 34 240Hz QD-OLEDゲーミング モニター - AW3425DW DELL 公式サイト | © 2025 Dell Inc.
正直10万円以上したモニターが焼き付きを起こしたのはさすがにショックでした。
しかしDELLのモニターは、3年間の保証があるみたいなので早速DELLのサポートセンターに電話をしました。
サポートセンターの指示通りに焼き付き防止機能の「ピクセルリフレッシュ」やモニターの状態を確認する「スクリーンテスト」を試しましたが、改善されなかったので、サポートセンターに冒頭の写真を送りました。
その日のうちにサポートセンターから返事があり、無料で交換してもらうことになりました。
DELLに住所や電話番号などの連作先の情報と、モニターのシリアル番号が書かれた画像を送りました。
サポートセンターに連絡した日が月曜日で、金曜日に交換品のモニターが届き、次の週に元々使用していたモニターを回収しに来ました。
1度交換しても、最初に購入した日から3年までなら何度でも保証を受けることができるので、DELLのサポートは厚いと言えます。
AW3425DWの焼き付き対策
上記で少し触れた焼き付き防止機能で「ピクセルリフレッシュ」と「パネルリフレッシュ」機能があります。

ピクセルリフレッシュは画像の通り、4時間ごとに実行される機能で6~8分かかりますが、モニターがスタンバイのときだけ行うことができます。
パネルリフレッシュとはモニターを1,500時間以上使用すると、静的コンテンツによる永続的な画像の残像を防ぐために、 自動的にピクセルを更新する機能です。これは完了までに約1時間かかります。
この機能は前モデルのモニターにも搭載されていましたが、焼き付きを起こしました。最新モデルはパネルの耐久性や寿命が上がっているらしいですが、まだ何とも言えません。
使用していないときはモニターの電源を消したり、スクリーンセイバーを表示させておいて少しでもモニターが焼き付く可能性を減らしておくと良いでしょう。
結論として
「焼き付きリスクはあるが、Dellの3年間保証があるからこそ安心して使える」と言えます。あなたが今「AW3425DW」を購入して焼き付きを起こしても3年以内なら交換してくれます。
また3年の間に新しいモデルが登場し、今のモデルより焼き付きにくいモニターに交換してくれる可能性があります。
まとめ:AW3425DWのメリットとデメリット
記事全体を振り返り、このモニターのメリットとデメリットを整理します。
【メリット(良かった点)】
- 息をのむような美しい画質:特に有機EL(OLED)ならではの完璧な黒の表現は圧巻です。
- 240Hzによる非常に滑らかなゲーミング体験:動きの速いゲームでも残像感がなく、快適にプレイできます。
- Dellの手厚い3年間保証:万が一の画面焼き付きさえも保証の対象なので、安心して長期間使用できます。
- 前モデルからの改善点:リフレッシュレートや応答速度の向上など、着実に進化しています。
【デメリット(気になった点)】
- 消費電力:高性能な分、消費電力は大きめです。
- 価格が高い:最高峰の性能を持つだけに、価格もハイエンドクラスです。
- 焼き付きへの心理的な不安:手厚い保証があるとはいえ、有機EL特有の焼き付きリスクが全くゼロになるわけではありません。
- ゲーム中にピクセルシフト機能が働く:映像が一瞬ズレるのでガチゲーマーには向かないです。
結論:どんな人におすすめか?
以上の点を踏まえると、AW3425DWは以下のような方に特におすすめできるモニターです。
- 最高の画質と性能を求める、妥協したくないゲーマー(ガチゲーマー除く)
- 複数のウインドウを表示させて作業する人
- OLEDモニターに興味はあるが、焼き付きが怖くて手を出せなかった人