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デスク環境

自作歴20年の私がゲーミングチェアより高級オフィスチェアを選ぶ理由

長時間のゲームプレイで、首や腰は悲鳴を上げていませんか?

「最高の椅子が欲しい」と考えた時、多くのメディアは派手な「ゲーミングチェア」を勧めるかもしれません。

しかし、私は断言します。もしあなたが本気で自分の体と、長期的なゲームライフを考えるなら、選ぶべきは「高級オフィスチェア」です。

私は今、メインの椅子として高級オフィスチェアの代表格である「エルゴヒューマン」を使っています。それ以前はゲーミングチェアの「DXRacer DXR-BKN」を使っていました。

この記事では、なぜ私が高級オフィスチェアとゲーミングチェアを比較し、高級オフィスチェアが優れている理由と、本物の価値を自分自身の体で証明していきます。

そもそも思想が違う。ゲーミングチェアと高級オフィスチェアの決定的な違い

ゲーミングチェアの思想:「休息」のための椅子

深いリクライニング、フットレスト、バケットシート。これらは全て、レーシングカーのシートのようです。

その目的は、強いGがかかる中で体を固定し、合間に「休息」すること。つまり、本質的には「寝る」ための機能が充実しています。

高級オフィスチェアの思想:「集中」のための椅子

人間工学に基づいた緻密な調整機能、前傾チルト、優れたランバーサポート。

これらは、PCと向き合う人間の「正しい姿勢」を、能動的に維持させるための装置です。その目的は、最高の「集中」を持続させることです。

ゲーマーにこそオフィスチェアが必要な3つの結論

ゲーミングチェアは、なぜ私の選択肢から外れたのか。そして、なぜ高級オフィスチェアこそがゲーマーにとっての最適解だと確信したのか。

その理由は、3つのシンプルな結論に集約されます。

必要なのは「楽な姿勢」ではなく「疲れにくい正しい姿勢」

ゲーミングチェアの分厚いクッションは、座っていると楽に感じます。しかし、それは大きな罠です。

多くの場合、それは「間違った姿勢」のまま、体を無理やり支えているに過ぎません。

その結果、数時間後には首や腰やに疲労が蓄積し、体を痛めてしまうことになるのです。

一方、エルゴヒューマンのような高級オフィスチェアは、あなたを甘やかしません。

人間工学に基づいて設計された座面と背もたれは、座った瞬間に、あなたの体を「最も疲れにくい、理想的なS字カーブ」に正してくれます。

最初は少し窮屈に感じるかもしれません。しかし、それはあなたの体が「正しい姿勢」に矯正されている証拠です。

目先の「楽さ」ではなく、8時間後、あるいは数年後も最高のパフォーマンスを維持するための「疲れにくさ」。これこそが、本物の疲労軽減です。

ゲームは「寝ながら」はやらない。「深いリクライニング」は必要?

ゲーミングチェア最大の売りである「180°リクライニング」。確かに、その機能は魅力的に感じるかもしれません。

しかし、冷静に考えてみてください。その角度で、あなたは本当にゲームをプレイしていますか?

答えはNOのはずです。モニターは見えず、コントローラーは操作しにくい。

その体勢は、もはや「プレイ」ではなく「休憩」です。そして、本気で休憩するなら、ベッドで横になった方が、はるかに快適なのは言うまでもありません。

ゲーマーが必要とするリクライニングとは、ムービーシーンを少しリラックスして観たり、マッチングの合間に少し背を伸ばしたりするための、適度な角度です。

その機能は、高級オフィスチェアにも十分に備わっています。

「寝れるほど倒れる」という機能は、ゲーマーにとっては不要なのです。

あなたの部屋は「コックピット」か、それとも「書斎」か

ゲーミングチェアの派手なデザインは、確かに特定の空間(例えば、配信者の部屋)では映えるでしょう。

しかし、多くの人の部屋では、その過剰なデザインがインテリアから浮き上がってしまい、落ち着かない空間を演出してしまいます。

あなたのデスク周りは、本当に点滅するLEDと派手なカラーリングが必要な「コックピット」でしょうか?

それとも、ゲームに深く没入し、時には仕事や勉強にも集中できる、洗練された「書斎」のような空間を目指したいのではないでしょうか。

高級オフィスチェアが持つ、機能から生まれたシンプルで普遍的なデザインは、どんな部屋にも自然に溶け込みます。

それは、あなたの集中力を削ぐ視覚的なノイズにならず、あなたのデスク周りを、より質の高い洗練された空間にしてくれるのです。

【体験談】なぜ、ゲーミングチェアで、腰痛になったのか?

腰を守るはずの「ランバーサポート」が、腰痛の原因だった

私がゲーミングチェアを使っていた頃は、腰痛に悩んでいました。その原因は、腰を守るはずの「ランバーサポート」そのものだったのです。

多くのゲーミングチェアに付属するクッション式のランバーサポートは、ゴムバンドで背もたれに固定されています。

しかし、このゴムが曲者でした。使っているうちにだんだん伸びてきて、クッションがずるずるとお尻の後ろまで下がってくるのです。

結果、背もたれに体を預けると、骨盤が前に突き出される最悪の姿勢が強制される。腰痛が悪化するのは、当然の結果でした。

「もう、見せかけの機能には騙されない。本当に体を支えてくれる、本物の椅子が欲しい」そう決意した私が、たどり着いたのがエルゴヒューマンでした。

私がエルゴヒューマンに求めた、たった4つの絶対条件

数ある高級オフィスチェアの中から、私がエルゴヒューマンを選んだ理由は、以下の4つの条件を完璧に満たしていたからです。

エルゴヒューマンを選んだ理由

  • 価格: 10万円超と高価だが、アーロンチェアなどに比べればまだ現実的な価格帯
  • 素材: 長時間座っても蒸れない、全面メッシュ製であること
  • ランバーサポート: 位置がズレない、完全に固定・調整可能なランバーサポートであること(最重要)
  • 耐久性: 長年使い続けられ、いざとなれば部品交換も可能な設計であること

第一印象は「普通」。しかし、数カ月後に腰痛がなくなっていた

正直に告白します。初めてエルゴヒューマンに座った時の感想は、「あれ、こんなものか…」でした。

12万円もしたのに、2万円のゲーミングチェアのような、体を包み込むようなフカフカ感はない。これが、私の第一印象でした。

しかし、本当の価値は、数ヶ月後に訪れました。

ある日、ふと気づいたのです。「そういえば、最近まったく腰が痛くない」と。

エルゴヒューマンのランバーサポートは、ただそこにあるだけではありません。



体重を預けると、その人の体圧に合わせてしなやかに動き、常に背骨を理想的なS字カーブに保つように、静かに、しかし確実にサポートし続けてくれていたのです。

派手な感動はありません。

しかし、気づけば「痛みのない日常」という最高の状態が当たり前になっている。これこそが、エルゴヒューマンの真価でした。

もちろん、座面の前後調整や、アームレストの多彩な可動域など、自分の体を完璧にフィットさせるための機能も充実しています。

いくつかの欠点もある

完璧に見えるエルゴヒューマンにも、欠点はあります。

リクライニングを倒すとアームレストも一緒に傾いてしまう点や、オプションのオットマンが少し短すぎると感じる点です。



しかし、私にとって椅子は「集中するための道具」です。

前述の通り、本気でリラックスしたいならベッドに横になる。そう割り切れるなら、これらの欠点は問題にならないでしょう。

購入を検討している方は、この点を覚えておくと良いです。

どんなオフィスチェアを選べばいいのか?3つの選択肢

というわけで。ゲーミングチェアという選択肢はなくなりました。

では、星の数ほどあるオフィスチェアの中から、ゲーマーにとっての「最適解」はどれなのか。

私が全幅の信頼を置く、3つのブランド(と、その代表モデル)を紹介します。

①【王の椅子】ハーマンミラー アーロンチェア

価格帯:25万円〜

もはや説明不要、「椅子の王様」です。

なぜアーロンチェアが頂点に君臨し続けるのか。その理由は、「何もしなくても、椅子があなたに合わせる」という異次元の体験にあります。

メッシュ状の張地「ペリクル」は、体重を完璧に分散させ、まるで無重力のような座り心地を提供します。

そして、あなたが前傾になれば椅子も傾き、後傾になれば椅子も支える。意識することなく、常に理想的な姿勢を維持してくれるのです。

価格はまさに王様クラスですが、12年という長期保証がその価値を物語っています。

予算に上限がなく、人類が到達した最高の座り心地を求めるなら、選ぶべきはアーロンチェア以外にありません。

②【私の相棒】エルゴヒューマン プロ

価格帯:10万円〜

そして、これが現在私が愛用している「相棒」です。

アーロンチェアが「自動(オートマチック)」なら、エルゴヒューマンは「手動(マニュアル)」の楽しさがあります。

その最大の特徴は、執拗なまでに細かく調整できる機能です。特に、独立して位置調整が可能な「独立式ランバーサポート」は、あなたの腰のカーブにフィットし、腰痛の悩みから解放してくれます。

アーロンチェアほどの滑らかさはありませんが、自分の手で、自分の体のためだけの「完璧な一脚」を組み上げていく感覚は、まるでPC自作のようです。

「調整」という行為そのものを楽しめる、私のようなガジェット好き・PC好きには、これ以上ない選択肢と言えるでしょう。

③【日本製】オカムラ シルフィー

価格帯:8万円〜

「海外製は体に合うか不安…」「10万円以上は少し厳しい…」

そんなあなたにとって、最高の答えとなるのが、日本の誇るオフィス家具メーカー「オカムラ」の「シルフィー」です。

その名の通り、シルクのように滑らかな座り心地もさることながら、最大の特徴は「バックカーブアジャスト機構」。



レバー一つで、背もたれのカーブを、あなたの背中の丸みに合わせて「緩く」したり「きつく」したり調整できます。

海外メーカーにはない、日本人の体格を研究し尽くしたきめ細やかな設計と、信頼の日本製という安心感。それでいて、10万円を切る価格帯から手に入る。

「海外製の高級チェアは、最後の最後で躊躇してしまう」という日本人にこそ、この一脚を強く推薦します。

まとめ:あなたの体を、そして未来のゲームライフを守るために

派手な見た目と、甘い言葉で誘うゲーミングチェア。その魅力は否定しません。

しかし、もしあなたが10年後も、20年後も、健康な体で最高のパフォーマンスを発揮し続けたいと願うなら、選ぶべき椅子は自ずと決まります。

表面的な快適さではなく、本質的な健康を。一時的な休息ではなく、持続可能な集中を。

それが、私が高級オフィスチェアを選び続ける、たった一つのシンプルな理由です。あなたの体を預けるに値する、本物の「相棒」を見つけてほしい。

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