「この最新ゲーム、自分のPCで動くかな?」
「PCパーツをアップグレードしたいけど、今どんなパーツが付いているか分からない…」
PCを使っていれば、誰もが一度は「自分のPCスペックって、どうなってるんだっけ?」と疑問に思う瞬間があります。
しかし、いざ調べようとすると、「どこを見ればいいの?」「この数字は何の意味?」と、専門用語の壁にぶつかってしまいがちです。
この記事では、PC自作歴20年以上の私が、そんなあなたの悩みを完全に解決します。
Windowsの標準機能だけで簡単に調べる方法から、無料ツール「CPU-Z」を使った詳細な確認方法、そして最も重要な「調べたスペックを、ゲームの推奨スペックとどう見比べればいいのか」まで、この記事一本で全てが分かります。
目次
Windows標準機能で、5分でスペックを確認する方法
専門的なツールをインストールする前に、まずはWindowsに元から備わっている機能で、PCの主要なスペックを確認しましょう。ほとんどの場合、これで十分です。
タスクマネージャー:PCの心臓部を一覧表示
最も手軽で、最も分かりやすいのが「タスクマネージャー」です。
- キーボードのCtrl + Shift + Escキーを同時に押して、タスクマネージャーを起動します。
- 左側のメニューから「パフォーマンス」タブを選択します。

ここを見るだけで、以下の主要パーツの型番が一目瞭然です。
- CPU: プロセッサーの名前(例: AMD Ryzen 7 5700X)
- メモリ: 搭載されているメモリの総容量(例: 32.0 GB)
- ディスク (SSD/HDD): ストレージの型番(例: JNH ST200)
- GPU (グラフィックボード): グラフィックボードの名前(例: NVIDIA GeForce RTX 4070 Ti)
DirectX 診断ツール:グラボの詳細とドライバー情報を確認
もう少しだけ詳しく知りたい場合は、「DirectX 診断ツール」が便利です。
- キーボードのWindowsキー + Rキーを同時に押し、「ファイル名を指定して実行」ウィンドウを開きます。
- 入力欄に「dxdiag」と入力し、Enterキーを押します。
- 「システム」タブではCPUやメモリ、「ディスプレイ」タブではグラフィックボードのより詳細な情報(VRAM容量やドライバーのバージョンなど)を確認できます。
無料ツール「CPU-Z」の使い方
Windowsの標準機能では分からない、より深い情報を知りたい。そんなあなたに必須のツールが**「CPU-Z」**です。
CPU-Zのインストールと使い方
- CPU-Zの公式サイトにアクセスし、最新版をダウンロード・インストールします。
- 起動するだけで、あなたのPCのあらゆる情報がタブごとに整理されて表示されます。
【ポイント】「SETUP」と「ZIP」、どっちを選ぶ?
ダウンロードページには、「SETUP・ENGLISH」と「ZIP・ENGLISH」のように、複数の選択肢があります。基本的には、以下の基準で選べばOKです。
- SETUP版(インストーラー版):
初心者や、特にこだわりがない方は、こちらを選びましょう。 一般的なソフトと同じように、ダブルクリックして画面の指示に従うだけで、簡単にPCにインストールできます。 - ZIP版(ポータブル版):
「PCに余計なものをインストールしたくない」というPC上級者や、「USBメモリに入れて、他のPCでも使いたい」という方向けです。ダウンロードしたzipファイルを、好きな場所に解凍(展開)するだけで使えます。
この記事では、最も一般的な「SETUP版」を基準に解説を進めます。

【ポイント】CPU-Zには「x86」と「ARM64」の2種類があります
あなたが使っているPCが、Intel(Core iシリーズ)やAMD(Ryzenシリーズ)のCPUを搭載した、一般的なWindows PCであれば、「x86」と書かれた方をダウンロードしてください。
(「ARM64」は、Surface Pro Xや最新のAI PCなど、ごく一部の特殊なPC向けのものです)
- ダウンロードしたファイルを実行し、画面の指示に従ってインストールします。
- 起動するだけで、あなたのPCのあらゆる情報がタブごとに整理されて表示されます。
【最重要】マザーボードの型番は、ここで調べる
PCをアップグレードする上で、実は最も重要な情報の一つが「マザーボードの型番」です。なぜなら、新しいCPUやメモリが、あなたのマザーボードに対応しているかを知る必要があるからです。
しかし、この情報はタスクマネージャーでは分かりません。
CPU-Zを起動し、「Mainboard」タブをクリックしてください。

ここに表示されている「Manufacturer(メーカー名)」と「Model(モデル名)」が、あなたのマザーボードの正確な型番です。(例: ASRock B550M Pro4)
この型番をGoogleで検索すれば、対応するCPUやメモリの規格を全て知ることができます。
(補足)ツールを使わずに、Windowsだけで調べる方法
「外部のソフトをインストールしたくない」という方のために、Windowsに標準で備わっている機能だけで、マザーボードの型番を調べる方法も紹介しておきます。
- キーボードの「Windowsキー + R」キーを同時に押し、「ファイル名を指定して実行」ウィンドウを開きます。
- 入力欄に「msinfo32」と入力し、Enterキーを押します。[ここに「ファイル名を指定して実行」でmsinfo32と入力しているスクリーンショットを挿入]
- 「システム情報」というウィンドウが開きます。
- 左側のメニューで「システムの要約」が選択されていることを確認します。
- 右側の項目の中から、「ベースボードの製造元」(これがマザーボードのメーカー名)と、「ベースボードの製品」(これがマザーボードのモデル名/型番)を探してください。

この「システム情報」は、PCのあらゆる詳細な情報が詰まった、非常に便利なツールです。CPU-Zほど見やすくはありませんが、覚えておくと便利です。
調べたスペックを、ゲームの「推奨スペック」と見比べる方法
さて、自分のPCスペックが分かったら、いよいよ本題です。遊びたいゲームの推奨スペックと見比べてみましょう。

CPUとGPU:世代と数字の大きさが全て
- 基本: あなたのCPU/GPUの型番の数字が、推奨スペックに書かれている数字と同じか、それより大きければ、基本的にはOKです。(例: 推奨が「RTX 3070」で、あなたが「RTX 4070 Ti」なら、余裕でクリア)
- 注意点(世代の罠):
「Core i7」とだけ見てはいけません。重要なのはその後の数字です。最新世代の「Core i5-13400」は、5年前の「Core i7-8700K」よりも高性能です。CPUやGPUは、「世代が新しいほど、同じグレードでも高性能になる」ということを覚えておきましょう。
メモリとVRAM:容量が足りているか?
- これは簡単です。あなたのPCに搭載されているメモリ/VRAMの容量が、推奨スペックに書かれている容量と同じか、それより多ければOKです。
もし判断に迷ったら、「(あなたのCPU名) vs (推奨CPU名)」といった形でGoogle検索すれば、性能を比較してくれるサイトがたくさん見つかります。
まとめ:スペックを知ることは、PCライフの第一歩
自分のPCスペックを正しく把握することは、快適なゲーム環境や効率的な作業環境を整えるための第一歩です。
- タスクマネージャーやDirectX診断ツールなど、Windows標準機能だけで主要なスペックの確認が可能。
- より詳しい情報(マザーボードの型番など)は、無料ツール「CPU-Z」を使えば簡単に確認できます。
- マザーボードの型番は、パーツのアップグレード可否を判断するうえで非常に重要です。
- 調べたスペックは、遊びたいゲームの「推奨スペック」と世代や容量を比較して判断しましょう。
PC初心者でも、この記事で紹介した方法を使えば、迷わず自分のPCスペックを把握できます。
「自分のPCでこのゲーム動くかな?」と思ったら、まずはこの記事を思い出してください。