「音を良くしたい」と思って調べると、USB-DACとオーディオインターフェイスの両方が出てきて、どちらを買えばいいか迷います。
結論から言うと、音楽や動画を聴くだけなら、USB-DACで十分です。 録音や配信をするなら、オーディオインターフェイスを選びます。
私は音楽制作や配信をせず、聴く専門です。これまでオーディオインターフェイスのMOTU M2を使っていましたが、電源用のUSB端子が故障してUSBケーブルが挿せなくなったのをきっかけに買い替えを考え、聴く専門ならUSB-DACで足りると判断しました。この記事では、その判断の理由と、迷ったときの決め方をまとめます。
3つの質問で決める
次の3つに答えるだけで、どちらを選ぶかが決まります。
- マイクやギターをつないで録音・配信をしたい? → YESならオーディオインターフェイス
- 聴くだけで、入力端子を使う予定はない? → YESならUSB-DAC
- 将来、録音や配信を始めるかもしれない? → YESなら、先にオーディオインターフェイスを選んでおくと無駄になりません
1と3がNOで、2がYESなら、USB-DACを選んで大丈夫です。
USB-DACとオーディオインターフェイスの違い
| USB-DAC | オーディオインターフェイス | |
|---|---|---|
| 役割 | 音を出す(再生) | 音を入れると出す(録音と再生) |
| マイク・楽器の入力 | なし | あり |
| 向いている用途 | 音楽や動画を聴く | 録音、配信、音楽制作 |
| ヘッドホンの出力 | 力のある機種が多い | 機種によって差がある |
| 価格の使い道 | 再生性能と出力に割く | 入力部分(マイク用アンプなど)にも割く |
オーディオインターフェイスにもDACの機能は入っているので、聴くことはできます。ただ、聴くだけの人にとっては、使わない入力機能の分までコストを払うことになります。
MOTU M2を使っていて感じたこと
MOTU M2は、音質への評価が高いオーディオインターフェイスです。実際、聴く用途でも不満はありませんでした。
それでも、使い続けるうちに次のことに気づきました。
- マイクやギターをつなぐ機会が、一度もなかった
- 聴く用途だけなら、入力端子の機能は使っていなかった
- 電源用のUSB端子が故障してUSBケーブルが挿せなくなったとき、「同じ機種を買い直す必要はない」と判断できた
つまり、M2の音質が悪かったから乗り換えるのではなく、自分の用途に必要な機能だけで足りると分かったということです。録音や配信をする人には、M2のようなオーディオインターフェイスは今でも良い選択です。
次に選ぶのはFiiO K11(購入予定)
私が次に選ぶのは、FiiOのK11です。理由は次のとおりです。
- 聴く専用で、使わない入力機能がない
- ヘッドホンアンプを内蔵していて、ヘッドホンでもスピーカーでも使える
- RCA出力があり、モニタースピーカー(MR4)にそのままつなげる
※K11は購入前のため、使用感は実機を手に入れてから追記します。仕様は、購入前にメーカーの公式ページで必ず確認してください。
RCAでもバランス接続でも、音質に大きな差は出ない
MR4には、RCAとバランスの両方の入力があります。K11の出力はRCAですが、机の上で短いケーブルを使う環境なら、RCAでも差を感じにくいと考えました。
バランス接続の利点は、音が良くなることではなく、ノイズに強いことです。ケーブルが長かったり、電源ケーブルが近かったりして、ハムノイズが出る環境で効果が出ます。もしノイズが出たら、グラウンドループアイソレーターなどで対処できます。
用語を簡単に解説
購入前に見かける用語を、まとめて確認しておきましょう。
RCA(アールシーエー)

赤と白のプラグが並んだ端子で、「ピンジャック」とも呼ばれます。左右の音声を別々のケーブルで送ります。身近で安価ですが、後述の「アンバランス接続」です。
TRS(ティーアールエス)

先端(Tip)、中間(Ring)、根元(Sleeve)の3つの接点を持つ6.3mmのフォン端子です。ギターのシールドと似た形ですが、接点が3つある点が違います。バランス接続に使えます。
XLR(エックスエルアール)

3本のピンが並んだ丸型の端子です。マイクやプロ用機材で使われ、バランス接続に対応しています。
3.5mm / 4.4mm / 6.3mm
ヘッドホン端子の太さです。
- 3.5mm: スマホやイヤホンで一般的
- 6.3mm: 据え置きのヘッドホンアンプや大型ヘッドホンで一般的
- 4.4mm: バランス接続に対応した新しい規格
バランス接続::同じ信号を位相反転させた2本の線で送り、受け側でノイズを打ち消す方式です。
アンバランス接続: 信号線1本とグラウンドで送る、シンプルな方式です。
インピーダンス(Ω):ヘッドホンの「電気的な鳴らしにくさ」です。数値が大きいほど、力のあるアンプが必要になります。
ハムノイズ:「ジー」「ブーン」という低い雑音です。グラウンドループが主な原因です。
こんな人はオーディオインターフェイスを選ぶ
USB-DACで足りるのは、あくまで聴く専門の人です。次のような人は、オーディオインターフェイスをおすすめします。
- ゲーム実況や歌ってみた、配信をしたい
- ギターやボーカルを録音したい
- 将来、音楽制作を始める可能性がある
この場合は、聴くことも録音もできる1台を選ぶほうが、買い直しを避けられます。
買う前の確認チェックリスト
- 聴く専門か、録音や配信もするか決めた
- スピーカーの入力端子(RCA/TRS/XLR)を確認した
- 使うヘッドホンのインピーダンスと端子(3.5mm/4.4mm/6.3mm)を確認した
- PCやスマホとつなぐ端子(Type-C/Type-A)とケーブルを確認した
- 価格と在庫を、購入先で最新の状態に確認した
よくある質問
Q. オーディオインターフェイスで聴くのは、もったいない?
音質面で問題があるわけではありません。ただ、聴くだけなら使わない入力機能の分、割高になりやすいです。
Q. USB-DACを買うと、音は大きく変わる?
変化の大きさは、今の環境と使うヘッドホンやスピーカーで変わります。私も購入後の実感は、K11を使ってから追記します。
Q. 高いDACほど音が良い?
一定以上は、聞き分けにくくなります。先に端子と出力の相性を確認するほうが、失敗しにくいです。
まとめ
- 聴くだけなら、USB-DACで十分
- 録音や配信をするなら、オーディオインターフェイス
- 迷ったら、「マイクや楽器をつなぐ予定があるか」で決める
- 机の上の短いケーブルなら、RCAでも問題になりにくい
聴く専門でDACを選ぶと決まったら、次は機種選びです。向いている人ごとに整理した3機種の比較記事で、自分に合う1台を絞り込めます。

